2012年2月21日火曜日

ヒカルモモ

絵具パレットのような

木版の土壌から





















桃、量産!






















自家発光してるみたいな、

ふたつ桃。

2011年12月1日木曜日

はじめの仕事

大学を出て

師匠のもとにはいり

はじめてした仕事は

「麩嘉」さんの掛け紙だった。
















500枚納めるために

倍ほどの紙を用意してもらったのに

結局ぎりぎりの枚数しか

仕上がらなかった思い出がある。



今年の4月からうちに入ってきた

妹弟子に

その仕事を引き継ぐ。

















何の問題もなく

こなされていく摺りもの。



ただ、当時の苦い思いが

喚起されるのも

なかなか心地がよい。

2011年11月10日木曜日

賞状ができました

最近、受注でつくったもの。

賞状!


選ばれし名工に贈られるという

木版摺り賞状です。


マークの漉かれた和紙は

京都の黒谷和紙で 

ふんわりやさしい雰囲気。



こういった手漉きの紙の場合

にじみ止めが施されていないケースが

よくあるので

私たちが行うのはそこから。


“ドーサ引き”といって

にじみ止めの工程をふみます。































このドーサ引きをするときは

工房の天井一面が真っ白!


そのまるで洗濯物のように

吊るされた“かみ様”にぶつからないように

頭を低くして動かねばなりません。


その後

いつものように摺って

摺りあがったら

また天井に並べて乾かします。

















じゃん!






大切に飾られるものを

つくらせてもらえるということは

とても幸せなことです。

2011年11月4日金曜日

個展:くだもの展覧会

10月の最終週に

「くだもの展覧会~木版画の美味しいくだもの~」

という個展を開催しておりました。


今回はタイトルどおり

くだもの作品です。


木版画の展示には

見る方が箱の中のくだものを覗くようなイメージの額!

ということで

木箱額を木工家の方にあつらえてもらいました。


それぞれペンキでうっすら色づけされた

杉の額です。 


いいにおい!



















それにしても

“木版画らしい”ということについて

よく言われるし たまに考えます。


木版画らしいというか

実際木版画だし うむむむ。


時にふわっと 時にきりっと

時にかすれて 時にムラひとつなく

時に重なり 時にグラデーション。



摺師の仕事をしていると

ほんとうにたくさんの摺りに出会うので


その都度

これも木版画なのか!という驚きもあり

なかなかこんなんが“木版画らしい”なんて

今のところ安易に定義づけられません。

( “これは摺らないように摺りなさい”

なんて 

へんてこな指導をされることもあるくらい! )



でも

たくさんの作品を摺りで携わっている上で

自分の制作もできるということは

とても幸せな立場であると思います。



足をお運び戴いたたくさんの方

ありがとうございました。


ひとつの発表の場を終え

また あらたな作品への

歩みがはじまります。

2011年10月16日日曜日

京都手帖2012

京都手帖2012年度版が、発売になりました。

じゃん!
















ベージュの蓮華柄は全国バージョン

黒の撫子柄は京都限定です。



京都手帖のデザインを携わらせてもらって

今年で3年目。(もちろん木版画でつくります)


だいたい半年間かけてつくるのですが

おかげさまで13~14デザイン(1年)× 3年=40点程の

作品そして版木ができあがりました。



この手帖は京都の書店を中心に置いてありますので

ぜひお手にとってみてください!


また「京都手帖の人」になるべく

私自身もポスターにうつっておりますので

重ねてご確認いただけたら...



ちなみに帯の存在感のある物体の正体は


「やかん天狗」さん。


 
竹笹堂でも季節のブックカバーとして

11月に登場しますので

お楽しみに。

2011年6月11日土曜日

おまつりの風

暑くなる

少し前から

はじめていたものが

もうすぐ完成です。























祇園祭でおくばりになられるものだそう。


ぽってりと

まさに京版画的摺り。






















金の上に摺る・・・

金属の上に絵の具を乗せるなんて

ため息がでてしまいますが


幾重にもわたる丁寧な手仕事により

みやびでやわらかな風が

生まれているのです。